イベント情報

開催終了野生の手仕事と知恵展 コラム

山口吉彦とアマゾンコレクション

山口吉彦さんと同じ山形県鶴岡市在住の成瀨正憲さんに、山口さんへ取材、そして本コラムを執筆いただきました。3回に分けてご紹介いたします。

山形県鶴岡市、旧街道沿いに建つ一軒の民家に、アマゾンの先住民によってつくられた生活工芸品約8000点と生物標本や剥製約12000点が収められている。そのコレクションは今年79歳になる山口吉彦さんがひとりで、約40年の歳月をかけて集めたものだ。いまや現地でも制作することや再現することの叶わない資料があり、山口さんの記憶のみが語り伝えられるというものも少なくない。山口さんのこれまでの歩みを振り返り、アマゾンコレクションへの思いを聞いた。

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アマゾン資料館

山形県鶴岡市出身在住の文化人類学研究者 山口吉彦が、南米アマゾンで生涯をかけて集めた民族・自然資料を活用する一般社団法人アマゾン資料館です。収集した資料を最良の状態で保存するとともに、一般公開し、講演会や資料の貸し出しを通して、アマゾンの魅力を広く発信することを目的に活動しています。
公式WEBサイト:https://amazon-resources.org/wp01/

山口吉彦(文化人類学研究者)


1942年山形県鶴岡市生まれ。1967年頃からフィールドワークを始め、アジアやアフリカなど85ヵ国をまわる。1971年からアマゾン流域の調査を開始。帰国後、地元鶴岡市で国際理解と交流促進に尽力し、アマゾン民族館の館長を務めた。2005年には鶴岡市市政功労者表彰を受ける。一般社団法人アマゾン資料館顧問。昆虫好きの少年が最初に憧れたのは、アマゾンの森の巨大なカブトムシや輝く青いモルフォ蝶のいる”昆虫王国”でした。その後、フランス留学中にレヴィ・ストロースのフィールドワークに魅了された氏は、アマゾンに住む先住民の生活や文化にも深い興味を持ち、夢をさらに膨らませ、40年以上にわたり、アマゾンの自然と文化、その調和に関する調査・研究・資料収集を行っています。

取材・文

成瀨正憲(山伏、日知舎)


岐阜県出身、山形県在住。中央大学大学院総合政策研究科修士課程修了。(有)PTP、山形県鶴岡市羽黒町観光協会勤務を経て独立。山伏の修行を重ねながら、大学で人類学の教鞭をとり、日知舎として多様な経済活動を行っている。山々に育まれた食や手仕事の素材を自ら採集し、必要に応じて再構成を施して制作し、流通させることで、自然に関する象徴性と具体性とその取扱いの体系を再生産し、別様に展開するしくみをつくっている。
日知舎 公式WEBサイト:http://www.hijirisha.jp/wp01/