『Handscape』展 2017年9月1日(金)ー10月29日(日)

Handscapeは、Hand と Scapeを組み合わせた造語です。人の手が、うみ出す風景。それは、目を凝らしてじっと1点をみつめるのではなく、目線を上げ、広がりを俯瞰して眺めるイメージから生まれました。

本展は、スウェーデンのアーティストと来場されたみなさんがギャラリー内で協働し、無印良品の商品の生産工程で出る端材を素材として、大きなラグをつくるプロジェクトです。捨てられてしまうものが、デザインやアイデア、人の手のちからで、美しく温かみのある作品になります。それは、持続可能なものづくりや新たな価値を、自らの手でつくり出す楽しさにつながっています。

なにを選ぶか、という消費者の目線から、なにかを作る、というささやかな挑戦。

制作に参加すること、過程を見守ること、結果を想像すること、いろいろな楽しみ方があります。

ラグのデザインのテーマは、「雲」。作品はまるで本物さながらに、みなさんの手で、日々変化していくことでしょう。

みたことのない風景を、いっしょにつくり、眺めませんか?

ATELIER MUJI


Re Rag Rugは、Rag Rug (生活の中で無価値になったボロを継ぎ合わせて平織りした敷物) を新しい視点から理解する、エコロジカル (環境保護的) かつ社会学的な側面を持つ実験的デザインプロジェクトです。

古着や織物業から大量に出る余分な生地を使い、織機を使わず私たちの手によって12の技法で12ヶ月の間に12枚のユニークなラグをつくりました。この制作により、工業生産やリサイクルプロセスにおいてのものの価値やデザインの重要性をさぐってきました。

私たちは「毎月異なる手法で1枚のラグ」という取り組みを計画し実践してきました。
一般的には「無価値」であると見なされたからこそ私たちにもたらされた素材 (織物業の端材、捨てられてしまう運命にあったTシャツやセーターなど) のみをつかい、その「無価値な」素材から「価値のある」丈夫なラグを作ることを目指します。私たちの作品の共通項は、限られた素材がデザインや創作過程に与える重要性です。

本展では、12枚のRe Rag Rugの中から2つ展示しています。これらは、私たちに現代の消費のあり方と工業生産の可能性について考えさせるものです。リサイクルされたものは、一体どの時点で市場価値を持つのでしょうか? デザインの付加価値とは? DIYという自らの手をつかってものを生み出す優れた考え方が流行遅れとなった時、一体何が起こるのでしょうか?

Re Rag Rugとは、デザインをいかに持続可能な暮らし方に活かすことができるか、また無価値な素材にデザインがもたらす付加価値を示した実例です。今回は会期中に無印良品の商品の生産過程から生まれた端材を使い、ATELIER MUJIにて新作の制作を行います。みなさんも私たちと一緒に、新たな1点を作りましょう。

カタリーナ・ブリーディティス&カタリーナ・エヴァンス(Studio Brieditis & Evans)

イベント情報はこちら
時間:
10:00 – 21:00
開催場所:
無印良品 有楽町 2F ATELIER MUJI
入場無料
主催:
無印良品
共催:
スウェーデン大使館企画協力
作家:
Studio Brieditis & Evans
空間構成:
堂園有的 (SAND)、西川拓 (SAND)、佐藤未季
グラフィックデザイン:
大内かよ (OKデザイン)
企画・運営:
株式会社良品計画 生活雑貨部企画デザイン室・無印良品 有楽町 ATELIER MUJI