『コンポジション — モノが持つルール —』展 2018年4月20日(金)ー2018年6月24日(日)

想像と創造とかたち

ひとが持つ力のひとつに、想像力があります。さらに、創造力が加わると、それがかたちになります。

本展は、クリエイターと一緒に、ものを考えること、ものをつくること、またそれがある空間と時間を通して、私たちに宿る創造の可能性をみんなで更新してみよう、という展覧会です。
美術家が作る指示書という作品組み立て説明書には、無印良品が開発、製造、販売している商品の用途とかけ離れた「こと」が書かれています。
指示書というルールに従って「もの」である商品を素材として作品を作ってみると、作り手によってそのかたちはまちまちになりそうです。

想像と創造がかたちになるとき、自分も知らない自分に、ものを通して出会えるかもしれません。

ATELIER MUJI


つくるということ

私は作品と呼ばれるものをつくっています。さて、ここでいう作品とはなんなのか。答えようとするとちょっと困ります。特に私は既製品をそのまま拝借して、組み合わせたり、並べたりして別のものに仕立てているので、説明するのが難しいのです。敢えて言うと、つくることをつくっている(つくろうとしている)ということになるでしょうか。ひょっとすると、「ものを見ることについての実験をしている」のかもしれません。

私は作品をつくった後に必ず指示書(組み立て説明書)を残します。作品をつくる時に私が大事にしていることは、目の前にある「もの」ではありません。ものに込められた人間の創意工夫———「こと」です。ものの持つ色や形、量感や質感、雰囲気から、それを感じることができたら素敵です。指示書には、私のものつくりに対するそんな思いも書きとめられています。

この展示では、私がつくった作品(もの)とその指示書(こと)を同じ空間に置きます。そこから見えるものは、私たちがものに対して何気なくやってしまう行為、ちょっとした態度だろうと思います。私たちは、何気ないことからものを育み、ちょっとしたことでものを活かしています。つくるということはそういうことなのだと思っています。

冨井大裕

イベント情報はこちら
時間:
10:00 – 21:00
開催場所:
無印良品 有楽町 2F ATELIER MUJI
入場無料
主催:
無印良品
企画協力:
冨井 大裕
会場設計:
HIGURE 17-15 cas
グラフィックデザイン:
川村格夫(ten pieces)
協力:
ユミコチバアソシエイツ
企画・運営:
株式会社良品計画 生活雑貨部 企画デザイン室・無印良品 有楽町 ATELIER MUJI