どちらでもあるもの展
―古賀充の視点

私たちの身の回りは、様々な「もの」で溢れています。 世界中各地で開発や生産が繰り返され、消費する世の中は変わらない一方で、生産者や環境へ配慮したものづくりを行う動きが増えていることなど、「もの」を中心にさまざまな取り組みが生まれています。
今回ご紹介する造形作家・古賀充氏は、暮らしのなかにあるものやことを再発見するように、制作を行っています。 海に流れ着いた流木、落ちている石や葉など、自然がつくるものへの観察からはじまり、それらの視点は、身近な生活の中にも向けられていきます。 紙、ダンボール、プラスチック、ワイヤー、金属、タイル、レンガにいたるまで、「自然物」と「人工物」、それらの対象(素材)へのまなざしが、日常のなかで出会った「もの」として向けられ、分け隔てなく作品に生かされています。
無印良品は、もの、こと、人、社会へと活動を広げています。手を動かし、様々な素材や要素から試行錯誤を繰り返し、そっと暮らしのなかに溶け込むような人々のそばに置いてほしいものを探しながらものづくりを続けています。
本展を通し、ものづくりに込められた視点、日々の小さな気付きや楽しさを見つける機会になればと思います。
ATELIER MUJI
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MESSAGE
何気なく過ごしていると、つい見過ごしてしまいますが、
あたり前のようにすぐそばにあるものをふと見たとき、
実はあたり前にあるものは、何一つないことに気がつきます。
全てそこにある理由や流れがあり、生活の道具には人の知恵や歴史、
自然には地球の長い年月が結晶のように凝縮されています。
それでいてそこにある木も葉も、石も、コーヒーのカップも何も主張することなく
ただそこにあるという不思議。
近くにあるけれど特別なもの、特別だけど普通のもの、
そのどちらかではなく、どちらでもあるものに、ここにある暮らしの豊かさを感じています。
古賀充―展覧会のための打ち合わせメモより抜粋





時間
11:00 - 21:00
- 営業時間・休館は、店舗に準じます。
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クレジット
- 主催・企画
- 株式会社良品計画
- 空間構成
- 藤城成貴
- グラフィックデザイン
- 東川裕子
- 映像
- 尾原深水
- 音楽
- 松野凌祐
- 施工
- 東京スタデオ