ものたちの誰彼(たそがれ) 展

2024年2月2日(金) ー 3月25日(日)
会場 |ATELIER MUJI GINZA

わたしたちはいま循環型社会への過渡期を生きています。
永く使えるものをつくろう、不用なものは必要な人に譲ろう、壊れても捨てずに修理しよう、と。
社会も地域も生活者も、この循環を目指しています。

しかし、ガラスはどうでしょう。
およそ四千年前からくらしに寄り添ってきた日用品ですが、ひと欠けした途端に、廃棄か再生かの選択を迫られてしまう。たいせつに使っていたグラスは、すこしくらい欠けても危険だからといって、捨てられない。

本展では、割れても、歪んでも、それでも残されてきたガラスのオブジェたちと、それを撮りつづけた泊昭雄さんの写真を通して、身近なこわれやすいものとのつきあい方を見つめ直します。
だれかの残したガラスには、くらしの記憶が宿ってみえます。

かつて、夕暮れ時のことを「誰彼(たそがれ)」と書きました。人も物も夕闇に溶けて、もうすぐ姿が見えなくなる寸前の世界。そんなものたちの晩年に目を凝らし、寄り添いたい。それは、無印良品が大事にしているものづくりの姿勢でもあります。

“ちょっと欠けたくらいがいい” という泊さんのように、身の回りに潜んでいる「誰彼(たそがれ)」に触れるきっかけとなれば幸いです。

ATELIER MUJI

時間

11:00 - 21:00

  • 営業時間・休館は、店舗に準じます。
  • 会期や時間などの予定変更、またはイベント等によって展示品の一部がご覧いただけない日時が発生する場合がございます。

会場

ATELIER MUJI GINZA

〒104-0061 東京都中央区銀座3−3−5 無印良品 銀座 6F
入場無料

クレジット

  • 主催
    • 株式会社良品計画
  • 写真
    • 泊昭雄
  • 空間デザイン
    • 中村竜治、若木麻希子(中村竜治建築設計事務所)
  • グラフィックデザイン
    • 太田江理子
  • 特装本
    • FRAGILE BOOKS
  • 協力
    • BON BOOK(図書印刷株式会社)
  • 展示品協力
    • 内田鋼一、杉本理、辻和美、濵田萌、茂呂裕司、poubelle
  • 施工
    • HIGURE 17-15 cas

企画協力

泊 昭雄

フォトグラファー。1955年 鹿児島生まれ。インテリアスタイリストを経て、1993年 フォトグラファーとして独立。2001年ギャラリーWALL 南青山設立に参加。2004年 季刊誌「hinism」を創刊。2007年 モノクロマガジン「nagare」、2018年「hinism vol.10」(AXIS社)、2020年「hinism vol.11」(wall社) 発刊。広告写真、写真集などを手掛け幅広く活躍し現在に至る。

WEB|https://www.littaitomari.jp/

販売情報

  • 関連書籍

    『クチケル』通常版

    著者名|泊 昭雄
    定価|税込3,000円
    ISBN|978-4-910462-23-3
    出版社|BON BOOK

    *2024年2月2日(金)より無印良品 銀座で先行販売。順次全国のMUJI BOOKSで販売予定。会場では、本展覧会に合わせ製作した[特装版]も数量限定にて販売します。

  • 関連書籍

    『クチケル』特装版

    著者名|泊 昭雄
    定価|税込13,200円
    出版社|FRAGILE BOOKS
    部数|限定300部(エディション番号付き)

    写真たちは薄い紙に焼き付けられ、緩衝材のようにまっさらな本に挟み込まれ、丈夫な紙管に入っています。まるでコワレモノを扱うように、そっとひろげて楽しんでいただきたい一冊です。

展覧会一覧

ATELIER MUJI GINZA

ATELIER MUJIは、グラフィックデザイナーであり無印良品のアートディレクターであった田中一光氏により命名され、「ここは暮らしの原点に立ち返り、未来へ進むヒントを見つける工房です。」という言葉のもと運営してきました。
未来を見据えたこの活動は、良品計画が考える文化の交差点として、アートやデザインなど様々なテーマから企画やイベントを開催しています。