You&I 親密な関係
『父の有り難う』
長谷川竹次郎 (著)、長谷川まみ (文)、小泉佳春 (写真)、山口信博+山口美登利+大野あかり(デザイン)
金工家 長谷川竹次郎から、ふたりの子供たちへの手作りの贈り物をまとめた本書。
1歳のふたりへの鳥とカブトムシのモビールから始まり20歳のふたりへの茶箱で幕を閉じるまでの24つの記録には、あたたかいかたちだけではなく、そのときどきの家族の風景と愛おしい瞬間が閉じ込められた宝物のような物語が綴られています。
テキストは妻である、長谷川まみ。
デザインは2020年Gallery2『かたちときもち 吉の毎日』展に企画協力いただいた、折形デザイン研究所 山口信博、山口美登利ご夫婦と大野あかりによるものです。
主婦と生活社 / 55ページ / 220x270mm / 978-4391135428 /2007年 / 2,500円(本体)
『おじいちゃんの封筒 紙の仕事』
藤井咲子 (著)、島隆志 (写真)、山口信博+大野あかり(デザイン)、坂田和實(企画)
元大工のおじいちゃんが80歳から95歳くらいまでの約15年毎日作り続けたさまざまな封筒を、孫である著者が集めた作品集。
穴の空いた所を継いでパッチワークになったもの。
紙が薄いものは別の紙を重ねて、厚いものは裂いて。
ただただ毎日、朝から晩まで作り続けられた数々の封筒を、まっさらな瞳に映すとそこに何が見えるでしょう。
2020年その長い歴史に幕を閉じた古道具坂田の坂田和實は、本書にこう寄せています。
身近にあって不要なもので作った“紙の仕事”、こんななんの変哲もないものがこちらの心に強く響いてくるのはどうしてなのだろう。(〜中略〜)
ようやく数日後、“只”という言葉に辿り着いた。
只とは、そのままで良い、そのままで救われるという世界。ー
ラトルズ / 111ページ / 150x210mm / 978-4899771784 / 2007年 / 1,600円(本体)
『背守り 子どもの魔よけ』
佐治ゆかり (著)、夫馬佳代子 (著)、鳴海友子 (著)、三瓶清子 (著)、住友和子編集室+村松寿満子 (編集)、祖父江慎 (アートディレクター)、鯉沼恵一 (デザイン)、石内都 (写真)
「背守り」という言葉をご存知でしょうか。
かつて、着物にある背中の縫い目には霊力が宿り、背後から忍び寄る魔を防ぐとされていました。
対して身幅が狭く背面に縫い目のない着物を着ていた子ども。
その子どもたちの健やかな成長を願い、母親が着物の背中に魔よけとして飾り縫いを施したものが「背守り」です。
昭和の初めころまで子どもの無事成長を願い作られていた「背守り」を代表とする多彩な祈りの造形の様々を通して、かつての衣文化の豊かさを伝えた2014年LIXILギャラリーの展覧会をまとめた本書。
そこにはそれらの姿が、目には見えない時間の在処を写しとる写真家 石内都の撮影によっておさめられています。
LIXIL出版 / 79ページ / 210x210mm / 978-4864805087 / 2014年 / 1,800円(本体)
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