X 未知のデザイン

『平行植物』
レオ・レオーニ (著)、宮本淳(翻訳)

平行世界ならぬ平行植物、生物界の三大奇書とされる本書は『スイミー』でお馴染みの絵本作家レオ・レオーニによる博物誌。
架空の植物たちが存在するパラレルワールドは、私たちが暮らすこの地球のいかなる法則にも拘束されない世界に生存します。
そこに登場する人物、地名、言い伝えの全てが空想の物語。
どこまでが現実でどこからが非現実なのか、捉えどころのない創造世界に圧倒される魅惑的な一冊です。
日本の科学博物館には、平行植物専門の新館があると記されています。


工作舎(新装版) / 単行本 / 210×135mm / 346ページ / 978-4-875-02435-4 / 2011年 / 2,200円(本体)

『葉書でドナルド・エヴァンズに』
平出隆 (著)

架空の国の切手を描き続けた画家ドナルド・エヴァンズ。
詩人である作者が、若くして逝去し今は亡き画家宛てに綴った葉書の書簡集。
生まれ故郷や家族、旧友の元など、エヴァンズの足跡をたどりつつ、宛先のない手紙を書き続ける。
生前描かれたという切手は4000もの数に及び、その小さな欠片には、国々、風土、通過や言語、そして人々と途方もない空想の世界が創造されました。
そんな未知の世界に静かに浸りたくなる美しい一冊です。


Tokyo Publishing House / 単行本 / 190×125mm / 107ページ / 978-4-902663-07-5 / 2013年 / 3,800円(本体)

『関係する / Interact』
冨井大裕 (著)

現代美術家、冨井大裕の作品集。
文房具や日用雑貨、見慣れた既製品で創作された作品群が、無印良品のバインダーに様々な形状で綴じられています。
既製品に最小限の手を加えることで、固定された意味から解放し「彫刻」のあらたな可能性が見出されます。
ページをめくるごとに作品同士がもたらす関係性に思考をめぐらせ、まるで一つの展覧会を鑑賞しているかの様な感覚となる唯一無二の一冊です。
2018年にはATELIER MUJIで『コンポジション ― モノが持つルール ―』展を開催しました。


Rondade / 108ページ / バインダー / 210×297mm / 251-0-000-10344-4 / 2017年 / 6,500円(本体)
*初版限定300部

ATELIER MUJI GINZAでは、書籍の販売は行っておりません。