Haptic 触れること
『Haptic : 五感の覚醒 : Takeo paper show 2004 』
竹尾(編)、原研哉+日本デザインセンター原デザイン研究所(企画構成)、リバーネット/マギー・キンザー・ホーリ・内藤ゆき子(訳)
紙を追求し続けてきた竹尾が、その可能性を提示する展覧会「TAKEO PAPER SHOW」。
本書は「形や色ではなく、いかに“触覚”をぞくぞくさせられるか?」という観点から、様々なクリエイターにデザインを依頼した2004年同名展覧会を書籍化したものです。
原研哉、深澤直人、須藤玲子、ジャスパー・モリソンなど総勢20名超の著名なクリエイターによるそれぞれの解釈の到達点は、肌…掌や足の裏、お尻まで…や視覚/意識/印象/認識など、時にはくすっとするようないたずら心もはらんだあらゆる角度から訴えかけるような、ひと言では表せない五感の複雑さ、面白さが詰まっています。
すべての体感を総動員するような、感覚世界を体験できる一冊です。
朝日新聞出版 / 247ページ / 230×180mm / 978-4-0225793-1-7 / 2004年 / 3,800円(本体)
『空気感(アトモスフィア)』
ペーター・ツムトア(著/文)、鈴木仁子(訳)
優れた質の建築とはー。
スイスの名匠ツムトアにとってその核は、「建物が心に触れるということ」。
本書は2003年に行われた彼の講演における9+3の観点を、図版とともに明かす講演録です。
建築を「触れる」ことのできる身体と捉え、それを構成する素材・空間の響きや温度、様々な要素から人間の情緒的な感覚にうったえる『空気感(アトモスフィア)』の正体を見つめる氏の姿勢。
建物と人間、自然との関係性を根底から問いかけられ、視界やその先に映るものがまるで一変するような感覚を覚えます。
みすず書房 / 76ページ / 190×200mm / 978-4-622-07869-2 / 2015年 / 3,400円(本体)
『情緒と日本人』
岡潔 (著)
世界的数学者でありながら、「情緒」という言葉を定義し、独自の研究を重ね続けた岡潔。
本書は氏の残した数々の随筆から、印象深い言葉を集めた箴言集です。
「情緒の中心が人の中心」であり、「人は情緒を形に現わして生きている」ー
物質、事象とはそこに不意にあるものではなく過去の集まりであり、それをみるとき私たちは、そこにめいめい一つの自分の情緒をみているのではないでしょうか。
「心の眼が開いていないと、もののあるなしはわかるが、もののよさはわからない」のです。
外界の感動、背景を、それぞれの彩りを通し受容する。
そのことを深く意識することのできる言葉の数々がここにあります。
PHP研究所 / 214ページ / 105×160mm / 978-4-569-69552-5 / 2008年 / 1,000円(本体)
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