『もの八分目 Product fitness 80』展 2012年3月1日(木)ー3月20日(火・祝)

日本には古くから「腹八分目」という言葉があります。食べすぎず、お腹に少し余裕を持たせて食べることが健康によい、健康において「適性 (フィットネス)」を保つことが肝腎である、という格言です。それは100パーセントの満足度を80パーセントにおさえる「我慢」という意味にもとらえられなくはありませんが、むしろ過剰になった欲望を適切な状態に戻す抑制力あるいはさらに喜びと捉えた方がよいかもしれません。

2011年3月11日に起こった東日本大震災から、私たちは多くのことを学びました。ものを大切にする心、過剰に消費されるものや素材、欲望を駆り立てる過剰な報道や情報など。もっともっとと膨らもうとする人間の欲望を健全な状態に戻さなければならないと誰もが痛切に感じたことでしょう。
無印良品はその「適性」を常に見いだそうとしてきました。どちらかといえば「それは余計なことではないか」「やり過ぎではないか」という抑制側の立場から、ものづくりを行ってきたつもりです。しかし、この震災を機に、さらなる「適性」を見つめ直して、社会と一緒にものづくりを考えていかなければいけない。それを強く自覚し、この展覧会を企画するに至りました。
例えば今まで使ってきた材料が過剰すぎないか。ものの大きさや重量が適性を超えていないだろうか。製品を過剰に包装していないだろうか。生産の工程や輸送に無駄がないだろうか。つくりすぎて余ったものを捨てていないだろうか。「もの八分目」は無印良品が今あらためて「適性(フィットネス)」を見直し、世界に向けて伝えていきたいメッセージです。

ATELIER MUJI

くらしの良品研究所| https://www.muji.net/lab/fitness80/ 

時間:
10:00 – 21:00
開催場所:
無印良品 有楽町 2F ATELIER MUJI
入場無料

 

主催:無印良品